2011年04月23日

航空路と交差点

FSOが発表した新コース「プチ体験コース」では離陸した後、すぐに見えてくる河川、山、ビル群などを目標物として飛んでもらい、最終目標物のすぐ近くにある空港へ着陸するという方法で超初心者も楽しく体験してもらっています。

そこでお客様の質問がありました。

定期便ってどうやって目的地に飛んで行ってるんですか?

高い高度、夜、雲の中などの飛行では目標物が見えない、という指摘です。

ということでまず、飛行機が飛行する方法から説明します。2種類あります。

1つは有視界飛行方式、もう1つは計器飛行方式です。FSOで体験してもらうものは有視界飛行方式でそとの視認できる目標物を使って飛ぶ方法です。定期便などは計器飛行方式といって、定められた航空路を航空交通管制官の指示に従って飛ぶ方法です。

ですからジェット機などが自分の街の上空のいつも同じところを飛んでいると気づかれた方もいると思います。飛行機には飛ぶ「道」があるんです。

そこでまず、飛行機が飛ぶ「道」について説明します。

航空路、英語ではAirwayと言いますが、無線電波やGPSで設定されているある場所を起点として放射状に出ています。下の写真を見てみると分かると思います。

航空路と交差点

このようにごちゃごちゃしているところもあれば、あまり無いところもあります。新宿駅から何本も違う路線が出ているというところとそうでないところがある、のイメージです。

それからその「道」の起点は「交差点」にも見えますよね。その交差点は、英語ではFixと言い、その交差点の名称は5文字の英文字で設定されています。

沖縄で言えば、安里(あさと)交差点、みたいなものです。つまり地元の名前を使うのが普通ですよね。

それでは航空路の交差点はどうかというと、やはり地元に関係した名前を使うこともありますが、なんで?というのもあります。そのいくつかを紹介します。

沖縄の近くには次のような沖縄に関係するものがあります。わかりますか?

ASATO
EISAR
ADDAN
BASHO
MIJUN
MANTA
GOHYA

アサトは地名、エイサーは沖縄の太鼓を使って踊るもので既に全国区で知られていると思います。私も学生時代は踊っていました三線 アダンやバショウは南西諸島にある植物ですね。ミジュンは沖縄の方言で魚のイワシのことです。マンタはエイのマンタですね。ゴーヤはこれも全国区になったにがうり、ゴーヤーのことでしょう。

ところが、なんで?というもののあります。

ABBRA
KDABR
YODAH
EMILY

分かりますか? 最初と2番目は、アブラ、カダブラ、おまじないかっ、3番目はヨーダ、スターウォーズかって突っ込みたくなりますよ。最後のエミリなんて命名当時の米軍司令官の奥さんの名前だったりして…

というのも、命名する際には関係者の一存で決まってしまうこともあるから、もしかしてってこともあるかもしれません。

これらは一般では簡単に入手できない航空図に記載されています。もちろんFSOでは閲覧可能(というか訓練で使用しています)です。ご覧になりたければ声をかけてくださいね。

たまなは


同じカテゴリー(飛行機小話)の記事
電気飛行機
電気飛行機(2013-06-20 06:33)

横風着陸
横風着陸(2012-07-05 10:04)

飛行機動画
飛行機動画(2012-06-18 09:30)

獣物の腹?!
獣物の腹?!(2012-05-16 11:58)


 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。