2010年12月11日

グライダー訓練

グライダー(滑空機)の訓練をしてきました。

残念ながら沖縄でできませんので、ハワイのオアフ島ノースショアにある空港に行ってきました。
グライダー訓練
上空から見る海の景色は沖縄と同じくらい素晴らしいものでした。写真で分かるように海岸のすぐそばに滑走路があり、左方向からいつも吹いている強い北東風が右手の山にあたって上昇気流が常に発生しているというサイコーのロケーションです。

実は嘉手納飛行学校のアメリカ人教官が数年前に同じ場所でグライダー訓練を受け、免許を取得したことをきっかけにグライダーに興味を持ちました。飛行機を飛ばしている人間であれば絶対勉強になるからやった方がいいとの彼の勧めもあり今回の訓練になりました。

エンジンが常に動いている我々の飛行機ではエンジンが故障したというのは緊急事態です。もちろんその緊急事態に備えて訓練もしていますし、訓練生に教育したり、受験生に試験もしています。

FSOのシミュレーター体験でエンジン故障を経験された方はこの気持ちが分かるのではないでしょうか。

ところがグライダーはエンジンなんてものはありません。私が今回乗ったものは飛行機に離陸から引っ張ってもらって上空に上がるタイプのものです。

引っ張ってもらうロープが切り離された瞬間からもう緊急状態びっくり!と緊張しましたが、後部座席に座る教官からのジョークを交えた優しい手ほどきと、ほとんど空中に浮かんだ状態を維持できることを実感して緊張から楽しさに一気に変わりました。ニコニコ
グライダー訓練
それでも訓練は訓練、安全高度に達するまでにロープが切れたら?引っ張ってもらってる飛行機にトラブルがあったら?着陸進入中に滑走路が他の飛行機などで使えなくなったら?降下率を高めるエアブレーキがきかなくなったら?などなど。。。。

上空ではひたすら自分の位置・高度と戻れる滑走路の距離関係を常に気にすることが非常に大切です。戻れない距離、高度では戻れない。つまりどっかに不時着ということになるわけです。

飛行機では着陸地点を最終目標地点として着陸の計画をたてるのですが、グライダーは着陸後惰性とブレーキを使って滑走路から逸脱する地点を目標とすることも初めて知りました。滑走路ど真ん中で立ち往生してしまったら他の飛行機やグライダーが使えなくなります。

初日は4フライトで終了しました。

その後の話は次回に…

たまなは


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この記事へのコメント
デリンハムですね。
あそこのリッジソアリングのシステムは貿易風さえ吹いていれば、とてもシンプルで
判りやすいですね。

一度だけ飛んだことがありますが、獲得1,000mしてハレイワ迄行って来ました。

最初に隆起したリーフのリッジで高度を稼いだら、10,000feetの滑走路の風下へ出て、
上がってくるサーマルに乗り継いで、さらに、陸側の山のリッジとコンバージェンス
で北上すると、あっという間にハレイワくらいまで行けます。
Posted by なかざわかずお。 at 2011年01月28日 23:01
そうです。デリンハムです。

グライダーのクロスカントリーの概念は、飛行機とは全く違うもので感動しました。

コメントありがとうございました。
Posted by たまなは at 2011年02月18日 06:32
 
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