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2010年12月01日

那覇へのアクセス(空中版)

12月です。師走です。年末です!時が経つのが本当に早い…光陰矢の如し、と言いますが、英語に"Time flies" 時間が飛ぶ、なんて表現がありますね。飛ぶように時間が過ぎていく、というイメージでしょうか。

FSOで飛行体験をされた方々のコメントの中に、帰りの飛行機の見方が変わった、どのように離陸上昇して、進入着陸していくのかというプロセスに強い関心がわいた、というご意見があります。飛行機の窓から見える景色は確かに非日常的でそれだけで楽しいものですが、実際自分は今どのように飛んでいるのだろう、ということが見えにくいのも確か。FSOでそのプロセスの一部を体験された皆様が、フライトのそうした側面に目を開かれたということは、まさに教官の仕事が達成できたということで、私達も教官冥利につきるというものです。

最近はFSOの飛行体験もスケジュールに加えた上でご来沖くださる方が増えているとのこと。この機会に、那覇への進入について簡単にお話ししてみましょう。飛行体験を待たずに、空中で何が行われているのか、わずかでもお伝えできればと思います。

搭乗機のエンジン音がにわかに静まり、軽い浮揚感があったら、恐らく飛行機は降下を始めています。現在地はどこでしょう…もしかしたら沖縄本島上空まで、それと識別できる島は見当たらないかもしれませんが、奄美大島、徳之島、沖永良部、与論という順番で島影が見えるかもしれません。

その先は、那覇空港での使用滑走路によって進入コースが変わります。南向き滑走路(ターミナルが左に見える方)を使用中の場合、沖縄本島が左に見えるように誘導されます。この場合、洋上区間が長くなるので、空港に近づくまではあまりはっきりと陸地が識別できないかもしれません。地図を見れば、左手に見える本島の北側(東シナ海側)の海岸線にある地名が確認できます。まれに残波岬(ざんぱみさき)の付近を誘導されることがあるようですが、このところは滑走路に向けて直線進入となるコースに誘導されることが多いようです。

北向き滑走路を使用中の場合、本島南端にある喜屋武岬(きゃんみさき)の西側にある最終進入コースに向けて、一度本島から遠ざかるように誘導されます。眼下に沖縄本島が見え、離れていくように見えたら、その飛行機は南~南東方向に向かって誘導中と想像していいでしょう。周辺の交通量に応じて地上の管制官が小刻みに針路を指示するのですが、飛行機が大きく右旋回を始め、島の輪郭が見え始めたら、その機体は最終コースに乗るところです。島の先端に白い灯台が小さく見えるかもしれませんが、それが喜屋武岬です。夜なら光が点滅しているのが確認できるでしょう。

100%の保証はできませんが、着陸進入時に陸地を確認できる可能性が高い座席を確保するためのヒントを…滑走路は基本的に離着陸が向かい風になるような方向を使用します。風が北から来ている場合は北向き、南からの風の場合は南向き、という具合です。そこで、天気情報で目的地の大まかな風向を確認して、目的地の滑走路の方向を調べてから座席を予約すると(那覇では南北向きの滑走路です)、見たい風景が楽しめる可能性が高くなるのではないかと思います。風向が目まぐるしく変わったり、風が真横だったり、ある程度の風速までは追い風が許容されたり、といった場合があるので、どれも完全ではありませんが、こんなことを考えながら飛行機に乗るのも楽しいのではないでしょうか。気象庁のホームページに便利な情報(http://www.jma.go.jp/jp/kuko/)がありますので、ご覧ください。

楽しいご旅行を。そして、皆様のお越しをお待ちしております!

(Ichi)


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